人間の心と体は、様々なホルモンや神経伝達物質が作用することで健康が保たれています。
これらの物質は男女共通のものがほとんどですが、中には女性特有の働きをするものがあります。
それが、
「女性ホルモン」です。
女性ホルモンは生理、妊娠、出産など女性のみに備わった機能をサポートしていきます。
また、女性らしい体つきを作る、髪や肌に潤いを与えるといった働きは、女性ホルモンの作用によるものです。
しかし、近年、この女性ホルモンのバランスが乱れることにより、不調を感じる人が増えてきています。
その背景には、栄養が深く関わっているのです。
女性ホルモンのバランスの乱れ
女性ホルモンのバランスが乱れる原因として・・・
① ストレスタイプ
忙しかったり、ショックなことがあったりした時、生理周期が乱れた経験はないでしょうか?
ストレスが多いと、女性ホルモンのバランスにも乱れが生じます。
ストレスがあると栄養も消耗(特にビタミンC)してしまうので、ストレス過多の時こそしっかり栄養を摂る必要があります。
② 低栄養タイプ
私たちの体は、日々の食事を原料にして作られています。それは女性ホルモンも同じ。女性ホルモンの原料となる栄養が不足してしまうと、女性ホルモン不足を引き起こしてしまいます。
③ 糖質過多タイプ
糖質は、ご飯やパン、麺類、砂糖などに多く含まれて、体のエネルギーとなる栄養素の1つです。
しかし、摂りすぎるとホルモンバランスを乱してしまうので、摂り方には注意が必要です。
④ 更年期タイプ
残念ながら、年齢を重ねていくにしたがって、女性ホルモンは徐々に減っていきます。
それに伴い、女性の体を守ってくれていた女性ホルモンの作用も失われていきます。
これが、
「更年期障害」です。
更年期に栄養不足があると、更年期症状がさらに悪化します。
これらの原因に対する手段の一つが
「栄養セラピー」です。
ストレスがあるなら、ストレスに負けない心と体をつくる栄養素を積極的に摂る。
更年期で女性ホルモンが減少してきたら、女性ホルモンの働きを補う栄養素をプラスする。
など、栄養を味方につけることで、不調を改善できるのです。
女性ホルモン力ヲアップさせるためには・・・
〇 私たちの体を作っている60兆個の細胞の一つ一つをベストな状態にすることで健康になるという
最新栄養医学の考え方です。
〇 細胞の働きを保つ際に必要なのは、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルといった、私たちが毎日取得する栄養素です。
〇 もしこの栄養素の質が悪かったり、不足していたりすれば、細胞の機能が低下してしまいます。
必要なのは「イソフラボン」だけではありません
〇 女性ホルモンに良い栄養素というと、よく聞くのはイソフラボンではないでしょうか。
〇 イソフラボンは、豆腐や豆乳、納豆、味噌などの大豆製品に多く含まれている栄養素です。
〇 勿論、イソフラボンを摂るのはお勧めですが、それだけではありません。
〇 鉄も重要な栄養素です。女性は毎月の生理で鉄を消耗していますし、酸素の運搬にも関わっています。
〇 また、皮膚や骨、内臓、ホルモンといった体を構成する基本の栄養素であるタンパク質も重要です。
このように、バランスの良い栄養素をまんべんなく摂ることが必要になりますが、次回からは個別に紹介していきます。